取り残された硫黄島

青山重晴著、「ぼくらの祖国」で、硫黄島の話が有りました。
ご存知のように、本島は、太平洋戦争の激戦地でした。
圧倒的な米軍に対して、二万人の日本軍は、自決や万歳突撃することなく、塹壕を掘り、そこに立てこもりました。
当時、日本の軍需工場などは、既に壊滅的な打撃を受けており、米国の硫黄島占領の目的は、女子供の虐殺でした。
日本軍は、せめて、1日でも、それを遅らせようとしたのです。
しかし、硫黄島は米軍に占領され、彼らは大急ぎで滑走路を建設し、日本本土攻撃の拠点にしました。
戦後、硫黄島は日本に返還され、海上自衛隊の基地になっています。
現在までに、8千人の遺骨は収集されましたが、まだ、1万2千人の遺骨は、未収集です。
なんとしても、この1万2千人の遺骨を回収する必要があります。
なぜなら、今の平和は、彼らの犠牲の上に、成り立っているからです。
滑走路の下にも、多くの遺骨があると言います。
尊い犠牲を払われた皆さんに、私達の祖国は、立派にやっていることを、示さなければなりません。
この遺骨収集には、100億円以上の費用が必要なため、今まで実行されませんでした。
しかし、大きく成長した日本にとって、100億円の遺骨収集費用は、決して大きな負担ではありません。
1万2千人の先輩たちが、本土に戻れるまでは、戦後は終わらないと思います。

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グリッペン

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